密葬って何?家族葬とは何が違うの?
今年の1月21日に俳優の松方弘樹さん(本名・目黒浩樹)が亡くなり、密葬にて近しい方々が参列されているのがテレビのニュースやワイドショーで取り上げられていました。密葬と聞くとその漢字から、秘密裏にお葬式を行うのではないか、密葬なのにテレビで特集して良いのかと疑問に持たれた方も多いのではないでしょうか。
芸能人が亡くなると密葬という言葉を耳にしますが、実はよく知られていないのが密葬と家族葬の違いです。
どちらも、世間には知らせないという部分では共通しているように見えるお葬式の方法です。しかし密葬と家族葬では決定的に手順の違う部分もあります。
今回は密葬と家族葬について理解を深めていきたいと思います。
密葬とは
密葬とは訃報をごく限られた人だけに知らせて執り行う葬儀のことです。
お葬式自体を秘密にするという意味もありますが、亡くなった日や亡くなったことそのものが一般に向けて知らされない限り、近しい方にしかわからない状態になります。密葬の形を取られるのは財界や芸能界の著名人がほとんどで、ごく内輪でお通夜とお葬式を執り行い、火葬まで終わった後に本葬や一般の弔問客へ向けたお別れ会を行うことが多いです。
これは関係者やファンの数が多過ぎて、亡くなったことを公表してから告別式を行うまでの準備が整わないとより多くの方を悲しませてしまうだろうという喪家の配慮でもあります。
家族葬とは
家族葬とは、家族や親しかった友人・知人だけでお通夜から告別式までを全て小規模に執り行う葬儀のことです。密葬と大きく異なるのは、訃報そのものは周囲にお知らせした上で、弔問していただくことを丁重にお断りしているケースもあるという点です。
家族葬という言葉は最近になって定着してきた言葉であり、本来お葬式に名前を付ける必要性など無いのですが、敢えて家族葬と呼ばれるようになった背景には現代の核家族化や少子化が切っても切り離せない問題となっていることは言うに及ばないでしょう。
気をつける点は、家族葬だからと言って生前に故人と親しくされていた方に何もお知らせしないという不義理をしないことです。誰しも、親しかった友人・知人が亡くなっていたことを後から知らされるのは大変心苦しいものです。たとえ家族葬という形に決めたとしても、お世話になった方へご連絡することは忘れないようにしましょう。
家族葬の連絡を受けたら
親しい方の突然の訃報、そしてそのご遺族から家族葬にて執り行いますと連絡を受けた場合、どのような判断をすれば良いのか迷われることと思います。お通夜に伺っても良いのか、お葬式に参列しても良いのか、判断がつかない時にご遺族の方に確認することは何の失礼にも当たりません。
もし直接確認するのが憚られる時は、葬儀会場へ問い合わせをしていただくことも可能です。
弔電を送って良い場合もあれば、弔電すらお断りしている場合もあり、家族葬と一言で言っても千差万別なのです。ただ家族葬のほとんどに言えるのは、社会へ向けた形式的な儀式だったお葬式が、故人と家族が静かに語り合うようにお別れをする場に変化しているということなのではないでしょうか。
勿論、経済的な理由から小規模のお葬式をご希望される方もいらっしゃいますが、終活という言葉があるように、生前からご自分の葬儀をできるだけシンプルにして欲しいというご要望も増えている昨今です。これは残されたご家族への配慮が一番にあり、自分をどのように送り出してもらいたいのかという問いに対して故人の最良の答えだと考えます。
ですから、親しくしていたのに家族葬だからお葬式に参列できなかったと悔やまず、それが故人とその家族にとって幸せなお別れなのだと受け入れることもまた哀悼の気持ちに重なります。
結婚式も多様化している今、お葬式も一人ひとりの気持ちに寄り添えるものでありたいと願っています。
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