お通夜に参列する際の基本的な持ち物

突然の訃報に、あわててお通夜に参列した経験のある方も多いと思います。

急いで駆け付けるべきですが、何も持たずに参列してしまうと失礼に当たってしまいます。

服装やお香典など、失礼のないように参列出来るよう、基本的な持ち物についてお話ししたいと思います。

そもそもお通夜とは

 

告別式の前に行うもので、故人との最後の夜を過ごす儀式です。

いろいろな説がありますが、一晩中ご遺族の方々が故人のそばでローソク・線香が消えてしまわないように見守ります。

ローソクの明かりには故人の暗い足元を照らすという意味があり、線香には線香の煙が天への道しるべになるので絶やすことのないよう見守ります。

このような意味合いから、昔からご遺族で行われる儀式でしたが、最近では友人や同僚・会社関係の人の参列がよく見られるようになりました。

通夜の時間が仕事を終えてから参列できる時間帯である事から、通夜に参列する人が増えたと考えられます。

 

お香典について

 

お香典とは、亡くなった方へ供えるものですが、突然の不幸で急な出費に対しての助け合いの意味もあります。

相場としては、両親だと5万から10万、親戚だと1万円から5万円、友人や知人・仕事関係でしたら5千円から1万円が一般的です。

しかし、故人との関係や年齢にもよりますので、周りの人と相談するのがよいでしょう。

日本の風習から割りきれる数はあまり良くないとされているので、1.3.5と割りきれない数字の金額を持っていくのが良しとされています。

前もって準備していたと受け取れるので、新札も避けたほうがよいでしょう。

新札しかない場合は、折り目をつけてから香典袋に入れれば問題ありません。

 

服装について

 

通夜は、親しい人達が告別式の前に取り急ぎ駆け付けるという意味があるので、地味な平服で参列しても構いません。

喪服姿だと、故人の不幸を予期していたと受け取れることから避けた方が良いとされていましたが、最近は喪服姿で参列する人も増えています。

着替える時間がない場合は平服で問題ありませんが、お通夜が翌日などで時間がある場合は喪服の人が多い可能性があるので、周りの人に確認しておいた方がよいでしょう。

・女性の服装

基本的には黒いワンピースか黒いスーツですが、通夜の場場合は紺やグレーなどの地味な色であれば問題ありません。

通夜や葬儀の場では、女性の露出は控えるのがマナーですので、胸元の開いたデザインのものは控え、スカートの丈も膝が隠れるものが望ましいです。

ストッキング・バッグ・靴も黒く光沢のないもので統一しましょう。

アクセサリー類は、パールネックレス・結婚指輪以外のものは着用しません。

パールには「涙の象徴」という意味があり、葬儀などで着用するアクセサリーに適していますが、2連のものは「不幸が重なる」という意味で縁起が悪いので気を付けましょう。

メイクはナチュラルメイクですが、メイクをしないという意味ではないので、ノーメイクは失礼に当たります。

派手な色は使わず、シンプルなメイクが良いでしょう。

ネイルは落としていくべきですが、ジェルネイルなどセルフでは落とせないものも最近は増えていますので、時間がない場合は上からベージュなどのネイルで隠す方法があります。

それでも隠せなければ、黒い手袋をします。しかし、お焼香などで手袋をはずさなければならない場面も多いので、出来る限りネイルが目立たないよう対処しましょう。

・男性の服装

黒・グレー・濃紺などのダークスーツに白いワイシャツが基本です。

それ以外のネクタイなどは黒で統一し、靴は光沢のないシンプルな黒いものにしましょう。

アクセサリーは結婚指輪のみで、派手な腕時計などは避けます。

ネクタイピンは必要ありません。

 

女性も男性も殺生をイメージさせる毛皮などは、マナー違反になります。

その他の持ち物として、不祝儀袋を包むふくさ・数珠・ハンカチ(白か黒の無地のもの)を持っていきましょう。