通夜振舞いとは、通夜の場で僧侶がお経を読み弔問客が焼香を終えた後に、遺族が弔問客に食事や飲み物を提供し、故人について語り合う場の事です。
通夜・葬儀を行う日程が決まり次第、通夜振舞いの準備も行う必要があります。
近年は葬儀のスタイルが多様化しているため、必ずしも通夜振舞いをしなければいけないとは限りませんが、一般的には通夜の後通夜振舞いをするのが基本です。
通夜から通夜振舞いまでをスムーズに執り行うために、通夜振舞いについてご紹介します。
【通夜振舞いとは】
弔問客が着席し、僧侶の読経、弔問客の焼香が終わった後に行うのが通夜振舞いです。
通夜が終わり次第、別室に弔問客を案内して食事やお酒を振舞います。
通夜振舞いは、弔問客と遺族が揃って故人の思い出を語り合ったり、亡くなった喪失感を共有するといったことを目的として行います。
また、通夜振舞いには「故人との最後の食事」という意味もあり、決して賑やか行うものではなく、静かに故人を見送るための時間です。
昔は通夜振舞いで豪華料理を準備するようなケースもありましたが、昨今は葬儀・通夜を簡単に済ませることが増え、それに伴って通夜振舞いも簡略化されるようになりました。
通夜振舞いの時間は、翌日の葬儀の事も考えて1~2時間が目安です。
なかには遺族だけで食事をし、弔問客には菓子折りなどを手渡して終了とする場合もあります。
【通夜振舞いの準備】
通夜振舞いの準備で必要なのは、
・場所の確保
・食事の用意
です。
通夜を自宅で行う場合は、通夜振舞いの場所を別に用意しなければいけません。
最近では、葬儀会社が通夜・葬儀の会場から通夜振舞いの部屋まで用意してくれるのが一般的になっています。
食事に関しても、葬儀会社が一貫して対応してくれるケースが多いですが、中には食事の準備は自分たちで行わなければいけないこともあるので、注意しましょう。
自分で用意するのであれば、仕出し店へ発注するか自分で作るかのどちらかになります。
【通夜振舞いの料理】
◆オードブル
日本では通夜振舞いで普通の食事を提供する場合は、煮物や魚を中心とした和食が選ばれることが多いです。
故人の国籍や宗教によって違いはありますが、寿司・揚げ物など誰でも食べやすいものを準備した方が良いでしょう。
最近では、中華料理や洋食などいろいろな種類を組み合わせて注文できる仕出し店も増えています。
◆お菓子
簡易的な通夜振舞いをするなら、食事ではなくお菓子を準備するという方法もあります。
和菓子と抹茶で軽く話をするというイメージですが、出席者が多い通夜振舞いではあまり選択されないケースです。
家族や身近な人だけでこじんまりと行う通夜振舞いでは、お饅頭と抹茶という組み合わせが多いです。
通夜振舞いで提供する料理に特に決まりはありません。
しかしながら、地域によって定番の料理があったり、料理の提供の仕方はさまざまです。
注意しなければいけないのは、料理に偏りやクセのあるものを選ばないことです。
弔問客が食べやすいものという事を念頭に置いて料理を選びましょう。
料理の内容に関しては、最初に予算を決めてその予算内で準備できる程度の料理にします。
費用を節約したいと考える場合は、自分で料理を作った方が費用を抑えられます。
【通夜振舞いの流れと注意点】
①僧侶の読経が終わり退場したら、別室に弔問客を案内します。
②それぞれ着席し、喪主がひとこと出席のお礼を言います。
③お酒や食事を交えて故人を偲びます。
④ある程度時間が経過したら、喪主が再び挨拶と翌日の葬儀についての連絡をして終了です。
注意点としては、通夜振舞いに誘う際に無理に弔問客を引き留めてはいけないという事です。
基本的には誘われたら出席するのがマナーとされていますが、多忙な中時間を作って通夜に参加した弔問客もいるので軽く声をかける程度にしましょう。