最近、「終活」の一つとして、自分自身のライフエンディングを考えて、事前にお墓の準備をする方が増えてきています。ここでは、そのような考えをお持ちの方の参考になればと思い、「生前墓」のメリットと注意点についてお話ししたいと思います。

生前墓とは
自分が入るお墓を生前に自分自身でたてることを言います。
理由は、「自分の納得のいくお墓を選びたい。」「遺された家族に面倒や負担をかけたくない。」など、色々あると思いますが、自分でお墓をたてると長生きする、縁起がよいという説もあります。
また、中国が始まりとされており、子孫繁栄や不老長寿につながると信じられています。朱が不老長寿を願う色とされ、彫刻される文字のうち、健在の人の名の部分は朱色で塗ります。
日本では、聖徳太子が生前墓を建立したと言われています。
芸能人ではデヴィ夫人が、愛の一文字が刻まれたお墓をたてたそうです。飼っている17匹の犬と一緒に納骨できるスペースがあり、犬の写真を刻むこともできるようになっているそうです。
また、中尾彬さんは、墓石が横のタイプで「みんないなくなるんだから」というで、無という文字が刻まれたお墓をたてたそうです。
生前墓をたてるメリット
メリットとしてはお墓のデザインを自分で考えることができるという事です。
他にも、自分の好きな場所を選んだり、石材の種類などを選ぶことができ、自分の希望するお墓をたてることができることは大きなメリットです。
他の大きなメリットは、遺されたご家族の負担を減らすことができます。急に亡くなってしまった時に、悲しみに暮れる暇もなく、やるべき事などが一気に押し寄せる状況は、遺されるご家族にとっては大きな負担になります。
その中でも、お墓をたてることはたくさんの手続きと時間が必要となり、精神的な負担もかかります。生前に準備をしておけば、ご家族はあなたの考えや気持ちに沿うことができ、後悔したり、不安になったりしなくて済むことになります。
そして、経済的にもご家族の負担を減らすことができ、ご家族にお金(現金や預金)を遺すと相続税がかかる場合がありますが、お墓などの「祭祀財産」は非課税となります。さらに、お墓は墓地の使用権を購入するものになり、土地を購入するわけではないので不動産所得税を納付する必要もありません。
しかし、相続開始後に、お墓を建てるための費用として相続したものは相続税の課税対象となるため、「生前墓」は節税対策となります。
生前墓をたてる際の注意点
生前墓は、ご遺族の負担を減らすこともできますが、相談せずに建ててしまうと、ご家族とトラブルになることもありますので注意して下さい。また、一部の霊園・墓地ではご遺骨がなければお墓を建てることができない場合があるので注意が必要です。特に、市町村などの自治体が運営する公営霊園では、墓地の申込条件にご遺骨を所持していることが定められていて、生前墓を受け付けていないところが多い傾向にあります。
民営霊園や寺院墓地は、生前墓をたてることができるところがほとんどです。
他には、墓にご遺骨が納骨されているかどうかにかかわらず、霊園・墓地の管理者はお墓を維持・管理することになるため、維持費がかかります。
早くたてるとその分、維持費がかかりますので、その点も注意が必要です。
生前墓のメリットと注意点をふまえたうえで、生前墓ををたてるかどうか検討してみてはいかがでしょうか。




