年々お墓の改葬件数が増加している
近年、お墓の改葬を希望する人が増えています。
その背景として、都市部への人口の集中と、地方の人口減少、1世帯当たりの人数の減少、核家族化、少子高齢化等があります。
進学や就職を機に、若者の都市部への転入が増加し、その分、地方の若者人口が減少し、代が変わるとお墓の管理もしにくい状況を生み出しています。
その為、夫婦だけで眠っているようなお墓の場合は、遠く離れたところに住んでいる子世帯が管理できないということで、改葬を希望するケースが増えているのです。
改葬の手続きには改葬許可申請書と受入証明書が必要
お墓の場所を現在と違う場所に遷すことを「改葬」と言いますが、改葬するにあたっては法律で定められている行政窓口での申請が必要です。
このお墓の改葬の申請をするための書類を、「改葬許可申請書」といい、現在お墓のある市町村のホームページからダウンロードするか、もしくは直接市町村窓口で受け取り、記入して提出します。
この改葬許可申請には、3つの書類の提出が必要です。ひとつは、改葬の許可を市町村役場でしてもらうための、「改葬許可申請書」。
他の2種類の書類は、現在の墓地の管理者から承諾を得て署名・捺印をしてもらう「埋葬証明書」と、新しい納骨先の管理者に発行してもらう「受入証明書」です。
お墓を改葬するにあたって、離れた場所にある役場や墓地を何度も行ったり来たりしなくて済むよう、どのような手続きを踏んで行うものなのか、しっかりとおさえておきたいですね。
また、現在のお墓が檀家になっているお寺さんという場合には、特に注意が必要です。
お墓を遷した後のことも話し合いが必要です。檀家を続けていくのか、お墓の改葬と同時に檀家をやめるのか、檀家をやめる場合は離檀料と呼ばれるお布施が必要となる場合もありますので相談が必要でしょう。
改葬にかかる費用は何にどのくらいかかる?
撤去費用
まず、現在のお墓の撤去費用がかかります。墓石の撤去をして、整地をする必要があるので、平均的な墓地の1区画3平方メートルとすると、50万円程度いるとみておいたほうがよいでしょう。
閉眼・開眼法要の費用
遺骨を遷すにあたって、お墓を撤去する前に閉眼法要が必要です。
僧侶に墓前で読経してもらうので、当然お布施の用意が必要となります。
また、新しい墓石にお骨を入れるにあたっては開眼法要が必要ですので、この場合も僧侶にお布施が必要です。
お寺さんへ払う離檀料
近年の改葬にあたってのもめごとで一番多いのが、お寺さんとのトラブルです。
現在お墓を管理しているお寺さんから遷すわけですから、お寺さんには離檀料というお布施を支払う必要がでてきます。
その離檀料の金額をめぐって話し合いがうまく行かず、もめ事になるケースもでています。
新しい選択肢によって遺骨の扱いが違う
選択肢としては、新しく墓石を購入して建てるか、納骨堂等に納めるか、あるいは、永代供養にするか等があると思います。
それぞれの選択肢によって費用も遺骨の扱いも全く違いますので、よく考えてから決めなければなりません。
特に遺骨の扱いについては注意が必要です。
永代供養は最後には合祀されてしまい故人を特定できる遺骨が残りません。
それが寂しいと感じる場合には、遺骨を粉状にして、少量を小さな骨壺やオブジェやペンダント等に加工して手元に残す方法もあります。
いずれにせよ、改葬を決めた段階で、書類の提出が先ですから、もうこの段階では決まっていなくてはいけません。
取り出したお骨を新しくどのように供養したいのか遺族でよく話し合って決めてから改葬許可申請書の提出をしなければなりません。
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