弔電メッセージについて

「弔電(ちょうでん)」は、あまり送る機会がないものですよね。実際に送りたいと思っても、どのようなメッセージを送ればいいか迷う方は多いのではないでしょうか。ここでは、「弔電のメッセージ」について、文例などを簡単にご紹介します。

メッセージのポイント

故人様へのお悔やみの言葉と、ご遺族への励ましなどをシンプルに短い文章にまとめましょう。弔電は、文例などを参考に、オリジナルメッセージを作成するのがおすすめです。

注意すること

忌み(いみ)言葉は避けましょう。

弔電には、「重ね重ね」や「たびたび」、「くれぐれ」、「再三」、「再び」、「つぎつぎ」、「いよいよ」などの重ね言葉などの他、「九」や「四」のように音が不吉な言葉、「死ぬ」や「生きる」など直接的に生死を表す言葉は、忌み言葉として使わないようにします。

宗教や宗派で、使っていけない言葉は避けましょう。

◆神式やキリスト教式の場合:成仏/供養/往生/ご愁傷様などの仏式の表現

◆浄土真宗の場合:霊前/冥福など

故人様の名前は敬称で表します。

故人様に対して敬意を込め、弔電には故人様の名前を敬称で、故人様との続柄を表現します。弔電で使う敬称は、あまり馴染みがなく特有なため、必ず確認しましょう。

◆故人様が受取人の「父」である場合:ご尊父さま(ごそんぷさま)/お父さま(おとうさま)/お父上さま(おちちうえさま)

※ご尊父さまは、最も丁寧な敬称ですが、 ご自身と受取人との親密度で、どの敬称を使うか選ぶようにしましょう。

◆故人様が受取人の「母」である場合:ご母堂さま(ごぼどうさま)/お母さま(おかあさま)/お母上さま(おははうえさま)

◆故人様が受取人の「夫」である場合:ご主人さま(ごしゅじんさま)/旦那さま(だんなさま)/ご夫君さま(ごふくんさま)

◆故人様が受取人の「妻」である場合:ご令室さま(ごれいしつさま)/ご令閨さま(ごれいけいさま)/奥さま(おくさま)/奥方さま(おくがたさま)

◆故人様が受取人の「祖父」である場合:ご祖父さま(ごそふさま)/御祖父さま(おじいさま)/祖父君(おじぎみ)

◆故人様が受取人の「祖母」である場合:ご祖母さま(ごそぼさま)/御祖母さま(おばあさま)/祖母君(おばぎみ)

◆故人様が受取人の「夫の父」である場合:お舅さま(おしゅうとさま)/お父さま(おとうさま)/お父上さま(おちちうえさま)/ご尊父さま(ごそんぷさま)

◆故人が受取人の「夫の母」である場合:お姑さま(おしゅうとめさま)/お母さま(おかあさま)/お母上さま(おははうえさま)/ご母堂さま(ごぼどうさま)

一般的な文例

○○(宛名)様

ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆様のお気持ちを思いますと心が痛みます。ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、安らかにご永眠されますようお祈り申し上げます。

△△(名前)

マナーを守り、故人様のことを偲んだメッセージを送りましょう。

喪中の時のお正月の過ごし方

「喪中」は、近しい人が亡くなった後、一周忌までの期間はお正月のお祝いなどおめでたいことは避けるべきだと言われています。

喪中の場合、新年はどのように過ごせばいいのか、お話します。

お歳暮は送ってもいいの?

 

お歳暮は、感謝の気持ちをこめて贈るものなので、喪中に贈っても問題はありません。

 

故人がお世話になった方や家族がお世話になっている人には、変わらないおつきあいを願って贈ることが好ましいとも言えます。

 

年賀状について

 

新年を祝うために出すのが年賀状なので、正月が喪中の期間に当たる場合、出すのは控えましょう。

年賀欠礼と呼ばれる喪中はがきに、誰の喪中であるかを明記して年賀状の代わりに出します。

事前に年賀状が出せないことを知らせるためのもので、11月から、12月上旬までに相手に届くように発送するのがマナーです。

12月半ば以降に贈る場合には、1月8日~2月4日の間に喪中であること、新年の挨拶を控えさせてもらった旨を「寒中見舞い」にて伝えます。

また、年始に人にあったときも、「おめでとうございます」という挨拶は控え、「昨年はお世話になりました」や「今年もよろしくお願いします」などと挨拶しましょう。

 

お正月に控えた方がいいこと

正月飾り

新年を祝うために飾る門松や注連縄、鏡餅などは、喪中の際は控えましょう。

特に家の外の正月飾りはしない方がいいでしょう。

 

おせち料理

おせち料理には、新年を祝し、縁起のいい食材や料理をいただくものなので、基本的には避けた方がいいでしょう。

年越しそばは、一年の役を落とし、長寿を願いいただくものなので喪中の人が食べても問題ありません。

また、お雑煮についてもお供えの餅を避ければ大丈夫です。

 

初詣

神社への初詣は控えましょう。死を穢れとする人道の考えに則り、50日または13カ月間禁じているところもあります。

喪中の期間であっても寺院への参拝は問題ありません。

 

お年玉

神様からの贈り物という考えが起源となっているお年玉は本来なら避けるべきだとされています。

現代ではお小遣いの延長線上にあるものなので、お小遣いなどのお年玉以外の名目で渡しましょう。

 

今回は喪中場合の新年の過ごし方についてお話ししました。

喪中は、故人を偲ぶことが本来の趣旨ですが、きちんと喪に服すためには祝い事を避けるなどのマナーが存在します。

後悔のないよう故人を偲ぶ時間を大切にしましょう。