過去帳とは
過去帳というのは、故人の戒名(法名)や俗名(生前の名前)、死亡年月日、享年、続柄、居住地、死亡原因などが記された帳簿のことです。
寺院には檀家の人々の過去帳が保管されており、各家庭の仏壇にも過去帳の写しが置かれます。
書かれている内容は、お位牌や法名軸と同じです。
お位牌は宗旨宗派によっては無い場合もありますが、過去帳はどんな宗旨かにかかわらず、記入し保管されているものです。
過去帳の種類
過去帳には、無地の和綴じ本タイプのものと、折本タイプのものがあります。
表紙の材質も、和綴じ本タイプでは布製や紙製等があり、折本タイプでは、木製の塗りの蒔絵入りタイプのものや黒檀等の高級感のあるタイプのものもでています。
また、過去帳を置く「見台」もありますので、格調の高い仏具として揃えることも可能です。
価格も比較的安価な和綴じ本タイプの3千円程度のものから、蒔絵タイプの高級なものでは1万5千円もするものまで幅広くでています。
また、日付が記入されているものと、記入のないものがあります。
日付記入の無いものは、亡くなった順にかかれていますが、日付のあるタイプは、月の1日から31日までのページが用意されていますので、毎日、過去帳を開いて月命日に該当するご先祖様がいれば経を唱えて供養します。
お位牌と過去帳の一番の違いは?
お位牌や法名軸は数が増えて仏壇に置ききれなくなったり、劣化して判読不能になったり、ある程度の年忌法要を済ませた後は、いくつかの位牌をまとめて大きなお位牌にするなどしますが、過去帳は、その家庭の系譜としても意味合いも濃いため、永久に保管され、亡くなった方が増えるとその都度書き足していきます。
過去帳を見ると、その家庭の家系図のようなものも見えてきます。
また、日付入りの過去帳では、毎日ページを開くことで、付き命日のご先祖様がわかり、読経して供養することができます。
過去帳の記入
過去帳の書き方には宗派によっても違いがあります。
既に過去帳がある場合で、今までお寺さんに書いて頂いてきたなら、お寺さんにお願いして書き足して頂いて良いでしょう。
新しく、過去帳を購入して作る時にも、お寺さんであれば、過去のご先祖様の過去帳が菩提寺であればお寺にありますから、正確に記入していただくことができます。
勿論、新しく仏具店で過去帳を購入し、自分で書いても問題ありませんが、間違ったことをかかないよう気を付けなければなりません。
宗旨宗派によっても、過去帳の種類が違ったりしますので、過去帳を購入する時から仏具店に相談するなど気をつけて下さい。
浄土真宗であれば、日付入りの過去帳を使用します。
お寺さんに書いていただく場合は、ご厚意で書いてくださる場合もありますが、何等かのお礼をお渡しする方が良い場合もあります。
四十九日の法要の際に、白木のお位牌から過去帳にうつしていただく場合は、法要のお布施に過去帳記載の御例分が含まれていますので、別途必要というわけではありませんが、先祖代々何代も遡って書いていただく場合には、お寺さんも相当な手間がかかりますので、別途お礼をした方がよさそうです。
なお浄土真宗では、本位牌は作らないので四十九日で過去帳にうつすことで白木のお位牌がいらなくなるのでお寺さんが持って帰ってくれます。
過去帳は、いわばその家の家系図のようなものです。正確に記入することが大事です。
そして、見台にのせて、日々の法要に役立てることがご先祖様に対する供養となります。
ご先祖様の月命日を知り、読経して供養するのが最大の過去帳を持つ意味です。
くれぐれも仏壇の奥にしまいっぱなしということがないようにしたいものですよね。
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