生前葬とは
葬儀の形が多様化し、最近では、生前葬という考え方も出てきています。生前葬とは、その名の通り、存命中に本人の意思により行う葬儀です。自分がお世話になった人に、元気なうちに直接感謝の気持ちを伝えたいという想いのある人が行います。通常は故人へのお別れを惜しむ悲しみの気持ちでいっぱいの通夜・告別式ですが、自身が企画・参加する生前葬は、友人・知人との思い出話に花咲かせる楽しい歓談の時に替えることができるという特徴があります。形式を自由に決められるので、どちらかというと、パーティーに近い雰囲気で、明るいお別れの会になるようです。生きているうちに、会いたい人に会うという事が生前葬の最大の目的です。
生前葬を行う動機・理由
生前葬を行う方には、それぞれ色々な思いがあります。
○元気なうちに、大切な人達と人生を振り返り、感謝の気持ちを伝えたい。
○死を考えることで、残りの人生を大切に生きるきっかけにしたい。
○普段不義理にしている人・疎遠な人等でも、自分が会いたい人に会っておきたい。
○自分の葬儀で家族へかける負担(手間・費用)を減らしたい。
○高齢になって余生をのんびり暮らしたい為、現役時代の社会的付き合いに区切りをつけるため
生前葬の内容の例
生前葬は、主催者の社会的立場や職業や規模にもより、内容が全然違いますが、一例をご紹介すると、次のような感じのものが多いです。
○主催者(本人)の挨拶
○招待客からの弔辞(スピーチ)
○音楽やスライドショー
○招待客一人一人との歓談・会食・記念写真の撮影・ビデオ撮影
○招待客の見送り・プレゼント渡し 等
本人を囲んで、まるでパーティーのような明るい雰囲気の会です。
最近よく聞くのは、芸能人の生前葬です。俳優やお笑いタレント・ミュージシャンなど、職業の違いによって個性豊かな生前葬が行われています。このように生前葬は、自身で企画し参加して行う、大変自由度の高い葬儀なので、自分の思い通りの葬儀を行うことができるのです。
生前葬での服装やお香典は?
生前葬の参加者で、困るのが、服装です。一般的に、生前葬は、明るいパーティー形式で行われることが多いため、喪服やブラックフォーマルではなく、平服で参加し、できるだけ普段と同じように歓談できるようにすることが多いようです。余興のステージで音楽や踊り等を披露する場合は、それに合った華やかな衣装にしても良いでしょう。また、お別れの会であり、パーティー的色彩が濃いため、お香典ではなく、会費として払う形式が一般的です。
生前葬で気をつけること
生前葬では、本人以外の人の気持ちを配慮することも大切です。生前葬はまだ一般的ではないため、「まだ生きているのに葬儀をするなんて…」と言う人もあります。親族や招待客には、自身の考えをしっかり伝えて理解を得ておくと良いでしょう。また、生前葬をしたからと言っても、実際に逝去した際には、火葬しなければならない為、家族だけで祈りを捧げる密葬は行うものです。無宗教の場合もありますが、だいたいは、それぞれの家の宗派による祈りの儀式をして送り出します。実質、葬儀を2回行うことになるので、費用負担をどれだけ減らすことができるかはわかりません。それをふまえた上で、生前葬を企画しないと、親族間でトラブルにもなりかねませんので、その点は注意が必要です。
生前葬をした人が逝去したら
生前葬をした人が、実際に逝去した場合、遺族は、家族だけで密葬をして火葬に送り出す(出棺)ことが多いです。生前葬に来てくれた人には、故人が逝去したことを知らせる手紙を出します。生前お世話になったお礼と、家族だけで密葬を済ませたことを知らせる手紙です。
生前葬には、メリットもデメリットもあります。最後のセレモニーとして、不手際の無いよう、生前葬を行う理由を家族に伝え理解してもらうことが重要です。
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