遺影写真について

葬儀の際に1番印象に残るものは遺影ではないでしょうか。

遺影にうつる故人を見て、いろいろな思い出がよみがえり、故人との別れを偲ぶ事が出来ますよね。

さらに遺影には葬儀だけではなく、葬儀後には仏壇でご遺族が手を合わせるのを見守っていただく役割もあります。

以前は、凛々しい表情で白黒の写真を使うことが多かったように感じますが、最近では爽やかな笑顔にカラーの写真が一般的になってきました。

遺影写真を見て故人との思い出がよみがえるような、人柄の現れたお写真が良いですね。

写真の選び方

・ピントがあっている

遺影にする際に引き伸ばすので、ピントがずれているとボヤけた印象の写真になっしまう可能性があります。

 

・顔の大きさ

集合写真など、故人の顔のサイズが小さいものは遺影にするとボケてしまいます。

基準としては、親指以上のサイズのものが好ましいです。

 

・背景

背景は修正が可能なので、特に気にする必要はありませんが、背景と人物の境が分かりにくいものはなるべく避けた方が良いでしょう。

例えば、黒い背景に黒髪で境目が分かりにくい写真などがあげられます。

日本人の肌の色が綺麗に見える色がブルーと言われているので、背景がブルーだと綺麗な仕上がりになります。

 

・写真の種類

最近はあまり見なくなりましたが、少し前までは表面が凸凹したタイプの写真がよく見られました。

この凸凹したタイプの写真は、引き伸ばす際に画像が荒くなって、絹目の感じもでてしまうので遺影には不向きです。

ツルツルした光沢紙の写真が綺麗に仕上げる事が出来ます。

インクジェットプリンターで印刷された写真も、拡大した時にドットか目立ってしまうので避けましょう。

 

・写真の明るさ

室内で撮影した写真より、屋外で撮影した写真のが断然明るく、ピントも合っている場合が多いようです。

明るい写真は印象が良いですし、表情もはっきり見えるのでおすすめです。

 

・写真データの画素数

デジカメや携帯などの写真は画素数が小さすぎて拡大した時にボヤけてしまう可能性があります。

出来れば200万画素以上のデータが望ましいです。

 

・1枚ではなく数枚準備する

遺影にするにあたり拡大したりと、素人ではなかなか判断しづらいものですので、数枚準備して葬儀社の方などに選んでいただくのもよいでしょう。

 

遺影にする写真は何年前までOK?

 

亡くなった時期に近い写真が良いですが、あまり写真を撮らない方だったり、亡くなる前に入院されていたりして元気な写真が用意できない場合もありますよね。

遺影に使用する写真は、亡くなる何年前までなど特別な決まりはありませんので、その人らしさが表れた元気な頃の写真を遺影にするのがよいでしょう。

 

生前に遺影を準備しておく

 

最近は終活をする人が増え、自分自身で遺影の準備をする人もみられるようになりました。

生前にプロのカメラマンに撮影してもらい、自分の納得のいく写真を遺影に出来るので最近話題になっています。

生きている時に遺影の撮影をするなんて縁起が悪いと思う方もいるかもしれませんが、悲しむ時間もなくバタバタとお葬式の準備をするご遺族の立場になると、遺影の準備をしておいてもらうと助かるものですよね。

それが故人の満足いく遺影なら尚更です。

最近では、葬儀社や葬儀会館のイベントなどで遺影撮影会というものを行っていて、費用をおさえながらも綺麗な写真を撮ってもらう事が出来ます。

人数に制限があったり通常と違うタイプを希望したりは出来ませんが、プロのカメラマンに撮影してもらえますし、プロの方にメイクをしてもらえる場合もあります。

終活をするにあたり暗い気持ちになりがちですが、メイクをしてお気に入りの服を着てプロのカメラマンに撮影してもらう事で、明るい気持ちで終活に取り組めるのではないでしょうか。

お通夜に参列する際の基本的な持ち物

突然の訃報に、あわててお通夜に参列した経験のある方も多いと思います。

急いで駆け付けるべきですが、何も持たずに参列してしまうと失礼に当たってしまいます。

服装やお香典など、失礼のないように参列出来るよう、基本的な持ち物についてお話ししたいと思います。

そもそもお通夜とは

 

告別式の前に行うもので、故人との最後の夜を過ごす儀式です。

いろいろな説がありますが、一晩中ご遺族の方々が故人のそばでローソク・線香が消えてしまわないように見守ります。

ローソクの明かりには故人の暗い足元を照らすという意味があり、線香には線香の煙が天への道しるべになるので絶やすことのないよう見守ります。

このような意味合いから、昔からご遺族で行われる儀式でしたが、最近では友人や同僚・会社関係の人の参列がよく見られるようになりました。

通夜の時間が仕事を終えてから参列できる時間帯である事から、通夜に参列する人が増えたと考えられます。

 

お香典について

 

お香典とは、亡くなった方へ供えるものですが、突然の不幸で急な出費に対しての助け合いの意味もあります。

相場としては、両親だと5万から10万、親戚だと1万円から5万円、友人や知人・仕事関係でしたら5千円から1万円が一般的です。

しかし、故人との関係や年齢にもよりますので、周りの人と相談するのがよいでしょう。

日本の風習から割りきれる数はあまり良くないとされているので、1.3.5と割りきれない数字の金額を持っていくのが良しとされています。

前もって準備していたと受け取れるので、新札も避けたほうがよいでしょう。

新札しかない場合は、折り目をつけてから香典袋に入れれば問題ありません。

 

服装について

 

通夜は、親しい人達が告別式の前に取り急ぎ駆け付けるという意味があるので、地味な平服で参列しても構いません。

喪服姿だと、故人の不幸を予期していたと受け取れることから避けた方が良いとされていましたが、最近は喪服姿で参列する人も増えています。

着替える時間がない場合は平服で問題ありませんが、お通夜が翌日などで時間がある場合は喪服の人が多い可能性があるので、周りの人に確認しておいた方がよいでしょう。

・女性の服装

基本的には黒いワンピースか黒いスーツですが、通夜の場場合は紺やグレーなどの地味な色であれば問題ありません。

通夜や葬儀の場では、女性の露出は控えるのがマナーですので、胸元の開いたデザインのものは控え、スカートの丈も膝が隠れるものが望ましいです。

ストッキング・バッグ・靴も黒く光沢のないもので統一しましょう。

アクセサリー類は、パールネックレス・結婚指輪以外のものは着用しません。

パールには「涙の象徴」という意味があり、葬儀などで着用するアクセサリーに適していますが、2連のものは「不幸が重なる」という意味で縁起が悪いので気を付けましょう。

メイクはナチュラルメイクですが、メイクをしないという意味ではないので、ノーメイクは失礼に当たります。

派手な色は使わず、シンプルなメイクが良いでしょう。

ネイルは落としていくべきですが、ジェルネイルなどセルフでは落とせないものも最近は増えていますので、時間がない場合は上からベージュなどのネイルで隠す方法があります。

それでも隠せなければ、黒い手袋をします。しかし、お焼香などで手袋をはずさなければならない場面も多いので、出来る限りネイルが目立たないよう対処しましょう。

・男性の服装

黒・グレー・濃紺などのダークスーツに白いワイシャツが基本です。

それ以外のネクタイなどは黒で統一し、靴は光沢のないシンプルな黒いものにしましょう。

アクセサリーは結婚指輪のみで、派手な腕時計などは避けます。

ネクタイピンは必要ありません。

 

女性も男性も殺生をイメージさせる毛皮などは、マナー違反になります。

その他の持ち物として、不祝儀袋を包むふくさ・数珠・ハンカチ(白か黒の無地のもの)を持っていきましょう。