仏壇の移動、引っ越しについて

夏の厳しい暑さが去り、活動がしやすくなる9月から10月にかけては「引っ越し」が多くなる季節です。

また新しい年を新居で迎えたいというご家族の移動は年末にかけて増加すると言われています。

ご家族の引っ越しは「ご仏壇の引っ越し」でもあります。

仏壇をどのように動かしたらいいのか? 引っ越しを前にお悩みの方もいらっしゃることでしょう。

お引越し程の移動ではなくても、模様替えで違う部屋に仏壇を移したいといった場合はどのようにしたらいいのか?

仏壇の移動、引っ越しについてみていきましょう。

 

【供養が必要な移動】

仏壇を購入した際、菩提寺などに依頼をして仏壇に祀る本尊や位牌に対して「魂入れ(開眼供養)」をしたことを覚えていますか?

この「魂入れ」を行ったことにより、ご本尊は信者を導く存在となり代々受け継がれ、故人の位牌には魂が宿って家族を見守ってくれるのです。

基本的には仏壇は移動させないことが望ましいとされますが、ご家族の様々な事情によっては避けることのできない移動もあるでしょう。

仏壇の移動は通常の家具となどとは扱いが異なるので注意が必要です。

仏壇をトラックなどで運搬する際には横に倒して積むのは避け、立てたまま固定して運びます。

ご本尊様や位牌、遺影など大切なものは他の人に預けることはせずに自ら運びましょう。

・引っ越しに伴う移動

仏壇を購入した際に「魂入れ」をした仏壇を家の外に出す場合は、「魂抜き(閉眼供養)」をして仏壇から魂をいったん抜く必要があります。

新居に運び入れた後、再び「魂入れ」を行うことになります。

・同じ敷地内にある別の建物への移動

敷地の広い家屋には同じ敷地内に別の家屋、建物がある場合があります。

敷地の内部の移動ですが、玄関から外に出ることになるので引っ越しと同様に「魂抜き」、移動完了時には「魂入れ」の供養が必要になります。

・建て替えに伴う仮住まいへの一時的な移動

元の場所に戻ることが分かっている一時的な移動ですが、仏壇は外に出るので同様な供養が必要です。

 

【移動に伴う「抜魂(魂抜き)」「入魂(魂入れ)」の流れ】

宗派によって「抜魂」「入魂」などは呼び方が異なります。それぞれの宗派でご確認下さい。

①移動日が決まったら「抜魂」「入魂」についてお寺にスケジュールの相談をします

②仏壇引っ越しの可否を確認して引っ越し業者を選びます

③「抜魂」閉眼供養

引っ越し当日はバタバタするものです。

引っ越しの1週間前から前日までの供養がおすすめです。

供養を依頼した僧侶へのお礼は「お布施」と記した袋に入れ、手渡しではなくお盆などに乗せて渡します。

入魂、抜魂の費用相場は10000円から30000円と言われていますが、他に準備するものがないかも合わせて事前にお寺に問い合わせます。

④梱包

⑤移動・引っ越し

「抜魂」後の仏壇を自分で運ぶことは可能です。

仏壇のサイズ、搬入口、排出口を確認しておきましょう。

直接床に置く、横にして運ばないようにするなど運搬には注意が必要です。

繊細な細工を施した仏壇を破損してしまうなど、専門の業者に依頼することはトラブルの回避にもつながります。

⑥荷ほどき、設置、飾りつけ

⑦「入魂」開眼供養

ご本尊と位牌に同時に入魂します。新居での準備が整い次第早めに供養を行いましょう。

 

【供養が不要な移動】

「魂抜き」などの特別な供養を必要としない場合も、ご先祖様、故人に対して一言断る意味で移動前には線香をあげ手を合わせましょう。

移動後にも同様な形で終了をご報告することが大切です。

ご本尊や位牌を部屋間で移動させる場合は白い布で包むようにするといいとされていますが、同一の部屋の中での移動には必要ありません。

・同じ家屋内での移動

1階から2階、2階から1階のような階段を上り下りする移動であっても、玄関から外へ出ることがない限り特別な供養の必要はありません。

・同じ部屋内での移動

掃除や配置換えで同じ部屋内で仏壇を動かす場合も供養は必要ありません。